過去の恋愛

元カレ、元カノを思い出して甘酸っぱくてほのかに苦い感情に浸る時間、とは一体どんな時だろうか。
カップルとすれ違った時、世の中がイベント行事で盛り上がっている時、はたまた部屋を掃除しているときにどこからか思い出の品がでてきた時。
あのときに勢いでメル友を作る。
昔を思い出してしばし感傷にひたる時、過去にあった「あまり思い出したくない思い出」はまるっと美化され、きらきらと輝く思い出とすり替えられて脳内で再生される。
人に過去のことを語られる時もそうだ。
昔は「愚痴」として語られていたはずなのに喉元すぎればなんとやらというべきか。
お酒の席で遠い目をしながら過去の楽しき恋愛の時期を語る男女の話は半分は流した方がいいかもしれないと思ってしまう。
それにしても、過去の恋愛を美化している時に限って現在進行形の恋愛がうまくいっていないものである。
否、完全無料出会いサイトもうまくいっていないからこそ過去に逃避したくなるものだ、と言う方が正しいかもしれない。
現在は自分を裏切るけれど、ねつ造された過去は決して自分を裏切らない。
何故なら過去は「過去」のまま進むことも戻ることないから。
仮に過去の恋愛が現在に返り咲くとしても「現在の恋愛」の逃げ道としてそれを利用するのはいささかいかがなものだと首を傾げてしまう。
美しかった思い出は全て本当に自分に起きたできごとなのだろうか、勝手に自分の思い通りに過去の恋人を作り上げていないだろうか。
そもそも美しい「過去」を最良だと言うのならば、なぜそれを保つ努力をしなかったのだろうか?それに「現在」から「過去」へ乗り換えるのなら、「現在」も「過去」にする必要もある。
それをしないまま感情のままに突き進むのは危ない。
果たして「過去」をチョイスする、というその選択が吉と出るか、それともただのその場限りの逃避であるか。
それをよく吟味した上で過去の思い出に浸り、突発的な行動は控えるべきだと感じる今日この頃である。

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